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Nov 05

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Oct 12

asahi.com(朝日新聞社):五感ビンビン闇歩き 都心、里山…ツアーで楽しむ - 社会 -

五感ビンビン闇歩き 都心、里山…ツアーで楽しむ(1/2ページ)

2009年4月9日2時1分

夜のハイキングコースを歩く中野純さん。懐中電灯の光に、こけむした切り通しが浮かび上がった=神奈川県鎌倉市、小林裕幸撮影

JR新橋駅前、SL広場の午前2時。日曜日の夜中から人通りがまったくなくなる。こんな景色を見られるのも闇歩きの楽しさだ=小林裕幸撮影
 闇を求めて歩く人たちがいる。夜のとばりが下りた都会や里山を、小さなランプを手に進んでいく。暗闇の中では五感が研ぎ澄まされ、ふだん人工的な明かりにさらされている目も休まるという。「闇歩き」のツアーに集まる人たちは、非日常の世界を求めているらしい。

 寒さが緩んだ3月のある夜、神奈川県鎌倉市内のハイキングコースに入った。昼間はハイカーでにぎわう道だが、周りの風景はほとんど見えない。広葉樹が強い風で揺れる音が聞こえた。「春の風ですね」。体験作家の中野純さん(47)が言った。

 手にしたランプで一瞬だけ数メートル先を照らし、足場を確かめて前へ進む。「蛍歩き」という歩き方だ。木の根が飛び出した斜面を慎重に登ったあと、5分ほど立ち止まった。目が慣れてくると、周囲の地形が浮かんできた。

 「視覚に頼らないと、木や土のにおい、風の音、生き物の息づかいまで聞こえてくる」と中野さん。耳を澄ますと、木が風にたわむ「ギー」という音、遠くから鳥の鳴き声が聞こえた。平地に出て空が開けた瞬間、目の前を大きな流れ星が横切った。

 中野さんは15年前のある夜、電車を間違え、東京都八王子市の高尾山に着いてしまった。思い立って山に登り始めると、夜から朝にかけて変わる景色の美しさと、ちょっとした怖さにひかれた。これがきっかけで10年ほど前から闇歩きのガイドを始めた。

 昨年は闇歩きのガイドブックや子ども向けの本など闇に関する4冊を出版。年に数回、ツアーも企画する。

 歩くのは東京都の西にあるあきる野市や奥多摩町などの里山、東京の下町、東京湾沿い、新橋などの都心、時には房総半島、静岡、沖縄にも足を運ぶ。新聞広告などで参加者を募ると、年齢も職業も幅広い人が集まる。写真家、建築家、デザイナー、主婦、小学生、70代の夫婦……。これまでの参加者は延べ約千人。